« ニュー500、市販型か | トップページ | その名はカリフォルニア »

2007年3月21日 (水)

自動車評論家ってなんだろ

W201831 最近C4さんのところで話題になっているので、私なりに考えをまとめてみました。
要するに、最近の自動車評論家の記事には疑問を感じる、そのクルマを褒めすぎていて肝心の問題点を指摘していないものが多い、クルマの批評に一定の偏りが見られる、という内容のハナシなのですが、私はそもそも自動車評論家ってなんなんだろうというところから考えてみます。
自動車評論家、新しいクルマを見て乗って、批評してそれを記事にする。それだけなら私も似たようなことをやっています。しかし私を自動車評論家とは言えません。なぜならこの先がとても重要です。その記事でカネを稼いで飯を食っているということです。ここが、私と世に言う自動車評論家との大きな違いです。私は趣味でやってますが、彼らは仕事でやっています。当たり前のことですが、趣味と仕事では何からに何まで全然違います。
今月のオートカーに、とても心に残る記事がありました。沢村慎太郎さんという方連載の、Q&A相談コーナーなのですが、その中の相談のひとつに「今食品会社に勤めているのだけれど、やはり夢が諦めきれず、自動車雑誌の仕事に転職しようと思っている。高性能スポーツカーを飛ばしたり、インプレッションを書いたりするにはどんな才能が必要なのか」といった内容のモノがありました。私もおそらく似たような質問をしたでしょう。
しかし、沢村さんの回答は思いの外厳しいものでした。「才能とか何とか言ってる時点で、転職など止めた方がいいでしょう」。私はそこで初めて、自動車評論家という仕事の想像以上の厳しさについて知りました。「ここはメカ解説を一本書くのに理論書を一冊読み、スペック表のエンジン馬力の数字書くのに、本国と日本インポーターのリリース見て、馬力単位の修正係数かけて確認してから書くとかそういうレベルでものが行われているとこです」と。今まで自分がしてたことが恥ずかしくなりましたよ。ああ、ものを書いてお金を稼ぐってものすごいことなんだな、いままで自分がやってたことは真似事にも過ぎないんだなって。

そう考えると、プロの自動車評論家の書いた記事を真っ向から否定するなんて、素人の私にはそんなことをする資格はあるはずもないんじゃないかな、って思います。
そりゃ評論としては、いいところは評価して悪いところは指摘するのが当然ですが、例えば悪いところばっかりのどうしようもないクルマがあったとき(実際あるよな)、目の前にそのクルマをつくった開発陣の方々がいて、じゃあそのクルマをケチョンケチョンにけなすことができますか?私はできません。このブログも結構好き放題言ってるけど、匿名だからできるわけで、もし本名でやってたらあんなことこんなこと怖くて書けません。
自動車評論家って常にそれに近い状況にいるんじゃないかな。
ビッグになればなるほど、自分の名前で記事を書くわけだし、周りには常にメーカーやインポーター。どんなに逆らったところで結局クルマを貸してくれるのはインポーターなわけだし、それが無いと仕事ができなくなってしまいます。

というか、こう言うと全ての自動車評論が無意味なものになってしまいますが、結局どうやってもクルマをつくる人たちには勝てないんじゃないかと思ったりします。どんなに言ったところで、「クルマもつくったこと無いクセに言うなよ」って言われたらおしまいですから。

結局、完璧な評論家なんているはずもないし、いくらプロとはいえ他人が感じて書いたこと。それは参考にしかなりません。やはり最終的な判断は、人に頼らず自分でするしかないのではないでしょうか。

|

« ニュー500、市販型か | トップページ | その名はカリフォルニア »

コメント

自動車評論家が書く記事は、
プレスリリースを参考にしたりとか試乗してみて思ったことを
自分なりに書いているだけかと思ってたんですが、
実はそんなに厳しい世界だったんですね。
私は、特にこの自動車評論家が好きだという人はいないんですが
パンダさんの記事を読んでから自動車評論家への
見方が変わりましたね。

投稿: ゼミル | 2007年3月22日 (木) 15時07分

ゼミルさん、
私もやはりプロの世界ってのは想像以上に厳しいモノなんだな、と思い知らされました。
私もやはりもっと勉強しないと・・・

投稿: パンダ | 2007年3月22日 (木) 20時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ニュー500、市販型か | トップページ | その名はカリフォルニア »